ポンコツバイクで旅行くゼロハンライダーの青春

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この紀行文は2009年10月に公開された内容を使用しています。

たった一つしかない旅の記録

相変わらず忙しい毎日を送っています。
真冬の夜の通勤帰り。
疲れきったビジネスマンやOLが、押し蔵饅頭状態になっている電車の中・・・
あっちで
「コンコン」
こっちで
「ゲホゲホ」
風邪やインフルエンザが大流行していました。

世の中は自然災害、各企業の偽造問題、そして児童殺害事件など、耳が痛くなるような出来事が多発している状態でした。

真面目に努力する尊さ、大切さに疑問を持ながら、夜の車窓を見ていると、ふと若き日に行った旅のことを想い出しました。

あの時の旅・・・

二十歳の時に決心したあの旅・・・

今考えると背筋がぞっとするような無謀と、笑ってしまうような滑稽さが入り混じっ旅・・・

あれから何年たったのか?

十年・・・いや二十年・・・

もっと前か・・・

あの旅で私は何を体験し、何を感じたのか?

・・・・・

「このバイクほしいんだけど、いくら?」
「これか!ああ千円でいいよ。」

そう・・・旅の足はたった千円で購入したポンコツバイク。
嬉しかった・・・ 初めての愛車でした・・・

「お前・・・このボロバイクで何をするつもりだ?」
「旅に出るのだ!」
「旅!おい!ちょっと待てよ!気は確かか?」
「本気だよ。俺はこいつに乗って、野を越え山を越え・・・果てしなきツーリングの旅に出てみたい。」
・・・・・・・・
若き日の夢でした。

そんな願いが通じたのか この小さなポンコツバイクは立派にスクラップから立ち直り、ツーリングの旅に出発したのです。
まずは隣町、そして隣の県・・・・ 徐々に走行距離は延びて行きました。・・・・

そして、日光、会津若松、山形、南蔵王・・・・
「エンジンが焼きついてしまうのではないか?」
本気で心配した峠道。
フェーン現象による熱風や異常低温・・・大雨も襲ってきました。
大自然はこの小さなポンコツバイクにも、決して容赦はしなかったのです。

しかしどんな急坂急カーブだろうと、大雨が降ろうとも・・・・たくましい走行をしてくれました。 その力強さは、落ちこぼれだった私に、力と勇気を与えてくれたのです。

思えば・・・ あれからもう20年以上が経過・・・・
今はその愛車の姿はもうありません。・・・・・
勇ましかった、あの小さなバイクの苦行の旅の記録・・・
今ここに再現したいと思います。

紀行文
がんばれ千円バイク

ポンコツバイクで旅行くゼロハンライダーの青春

原付 旅 ポンコツ

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